2017年11月07日

From Factory

アンティーク家具の接合部の接ぎ方は何通りかありますが、最もポピュラーなのが「ホゾ接ぎ」です。

四角い穴に四角い木材を差し込む接合方法で、ガタ付きが出たとしても修理がしやすく、パーツの復元も比較的簡単。
イギリスの家具が修理を繰り返して永く残っているのは、この接合方法が修復に適しているからです。
もちろん他の継ぎ方でも修理は可能ですし、ホゾ接ぎでも手こずる案件もあります。


例えば、


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分かりにくい写真ですが、ドローリーフの脚と幕板の接合部です。


脚から差し込まれたホゾに向かって丸棒(以下ダボ)が差し込まれています。
接合部がグラグラなのにホゾがすんなり抜けないのは、だいたいこのダボか釘が打ち込まれているので要注意です。

補強にはなっていますがこれがなかなか厄介で、しっかり抜いておかないとホゾを抜く際、脚も幕板も傷めます。


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このダボの差し込まれている角度を外観から測るのは不可能なので、宛推量ですがダボの直径より2回りくらい細いドリルで、ダボの中心に穴を明けていきます。


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工具を使って、皮1枚残したダボを内側に倒していきます。
元々は接着してあるはずですが、ドリルとの摩擦熱で接着は切れてしまう事が殆どです。

ある程度倒したら、ラジオペンチで摘まんで、引き抜きます。


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スポッと抜けたときはかなり気持ちのいい瞬間です。

4本の脚に2方から挿された幕板にそれぞれダボが入っているので、合計8本のダボを抜かなくてはいけませんでした。
一仕事終わった感が否めませんが、ここからようやく通常の修復が始まります。


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無事本体を傷めること無く解体出来ました。
ここまでできると再接着後の強度も安心です。
posted by kiya antiques at 13:12| From Factory
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