2017年12月27日

From Factory



たいそうな革製の箱に納められたシルクハットですが、箱の中で自重で鍔(つば)が潰れてしまっていました。


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左側が反り返ってしまっています。

そもそも横向きの仕舞い方に無理が有りそうですが、こういう様式美だったりするのでしょうか?
私はこのテの商品の知識は疎い方ですが、詳しい方に教えて貰ったところ、状態によっては相当な高級品なんだそう。


そんなわけで修復士人生初のシルクハットのレストアに挑戦です。

蒸気を当てて型付けするのが良いようで、アンティーク家具を分解するときに使う、膠を弛める為に造ったシステムの登場です。


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カセットコンロで、目貼りしたヤカンにお湯を沸かして、シリコンチューブで先端の銅パイプまで蒸気を送ります。
シリコンチューブは蒸気の熱でクタっと折れてしまうので、アルミのワイヤーを仕込んで張りを持たせています。

おそらく芯材は革か厚紙だろうと言うことで、少しづつ蒸気を当てて温まったら手で形を戻していきます。


このシステムの弱点は、蒸気の吹き出し口を下に向けると、チューブ内に溜まった水滴が間欠泉の様にまとめて吹き出す事があるので、基本的には上向きで作業しなくてはいけません。

少々無理な体勢でしたが、何度か繰り返すと、


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左右対称になったと思われます。

しばらく陰干して、状態が保持出来ていれば藤沢店で販売致します。

展示中も置き方は注意しないといけませんね。

posted by kiya antiques at 13:29| From Factory
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